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Channel: 工場長の製作日誌
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湯ノ口温泉へゆく(紀州鉱山)

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紀伊半島の山奥、三重・奈良・和歌山県境に位置する湯ノ口温泉へ。
地図で見ると川と県境が複雑に入り組んでいて面白いところですが、三重県熊野市紀和町に位置します。

ここはかつて紀州鉱山という金属鉱山があり、全国有数の銅の産出地でした。
閉鎖後の調査ボーリングで湧出したのが湯ノ口温泉。
宿泊施設の清流荘(こちらも温泉付き)~湯ノ口温泉間の約1kmの軌道を利用して体験トロッコが毎日運転されています。



鉱山の軌道を殆ど当時のまま、車両も実際に使われていたものとホボ同じという非常に貴重な施設です。


・・・その前に、少し離れた所にある紀和町鉱山資料館へ





展示内容は鉱山を中心とした町の歴史資料の展示
・・・鉱山に関するものは展示メインであまり詳しくない?私が知りすぎてるダケ・・・w
屋外には当時の機関車や人車が展示されています。



さて、昼過ぎに清流荘へ到着すると丁度トンネルから列車がやってきました。
誰も乗っていなかったwのでそのまま機回し・・・







清流荘駅はトンネルとトンネルの間に十分なスペースがあって橋や検車庫もあります。
特にやる事もないので温泉へ向かう事にして乗車。
・・・運転手さんによると今日初めての乗客との事w



これが人車
現役時代の車両を模して作られたものらしいが、かなり雰囲気があります。
屋根が高い物と低い物とあり、車内を見ると高い物は垂木が金属でベニアを丸めて屋根が作られているのに対し、低い物は垂木が木、短冊状の板を張った屋根になっています。妻板の斜めの補強など、屋根が低い車の方が当時に忠実かもしれません。



連結装置はホントのチェーン。
緩衝器は付いておらず、タイヤを切ったゴムが頼りですw



屋根が高い車の車内。
どちらも車内はこんな感じ。とても狭い(車外の幅1150mmくらい)8人乗れば超満員ですw



暫くして午後一の列車は発車。
・・・トンネルに入ると凄い轟音と震動でしたw
バネなどの構造が一切ない人車にはヘロヘロのレールの震動がダイレクトに伝わってきます。


10分ほどで湯ノ口温泉駅に到着。



トンネルとトンネルの間にあり、とても狭い構内
こちらは機回し設備が無いので、一旦トンネル内へバック、機関車を枝線に入れて客車を人力でホームに押し込んで機関車の付け替えを行っていました。



時間があるので運転手さん(非常によく喋る)にお話を伺う
今年度からこの仕事をされているとの事でトロッコの事は余り聞けなかったが、
・全区間複線だが、使っているのは1線のみ。反対側の線路は石原産業がトンネルの管理で使っている。時々保守の列車が走っている。
・温泉に入らずトロッコだけのお客さんもいる。そういう人は湯ノ口温泉から乗るのがおススメ(清流荘は折返し時間が短い)
・普段は客車は最低でも5両つないでいる。繁忙期にはもう2両くらい増結する。
・機関車は実はそんなに震動は激しくない。スプリング付なので。
・人車がぶつかったり離れたりすると衝撃が激しいのでなるべく少なくするよう運転している。
・清流荘の温泉は近くの入鹿温泉から運んできたお湯。湯ノ口温泉は源泉かけ流し、加温もしてない。
 ※確かに全然泉質が違っていて、湯ノ口温泉の方が好みでしたw
などなど。その他放談など・・・笑

湯ノ口温泉駅俯瞰





こうしてみれば本当に模型のよう。
この後トロッコをさらに往復、湯ノ口温泉に2回入りましたw

清流荘駅の構内には2つ建物があり1つは整備庫、もう1つには2トン機関車と近代的な客車2両が格納されていました。





こちらの車両は冬の閑散期に動かすらしい。
ブレーキのかかりが違う位で、操作感覚はほぼ同じとのこと。




ナローを楽しみつつ温泉
なんてのはいかがでしょう?

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