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Channel: 工場長の製作日誌
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ルーマニア アラドの路面電車 郊外電車 その2

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今回はGhioroc(宿の主人はギョーロックみたいな発音をしていた)の紹介



googlemapを少し加工
赤線が線路で、西から来た列車はいったん南側に入り、バックで駅へ入る構造になっている。
デルタ線の部分は町の中心部で、役場や教会(たぶん)、売店などが集まっている。
特に塔のある古びた協会の建物が3つもあるのがポイント。





凄くヨーロッパっぽくていい雰囲気だ。
模型にしたら面白そうなのだが、デルタ線って作るのも運転も大変そうなんだよね・・・w



デルタ線の真ん中には八角形の建物があり、たぶん鉄道施設だと思われるが壁に昔の写真が飾ってある。
俯瞰するとこんな感じらしい。
写っているのは昔の高床式の電車で、一部は後述の博物館に収蔵されているらしい。
90年前の写真だが街の雰囲気はほぼそのままのようだ。

ところで、郊外電車の開業は1906年、アラド市内の路面電車の開業は1946年。
路面電車はウクライナのオデーサから奪って(!)きた資機材で敷設したため1000mmになっているようだが、そうすると1906年に開業した郊外電車の軌間は元々1000mmだったのかどうなのか?よく分からない。







ここをトラムが走る写真が欲しいところだが、走っていたとしても本数が少ないので中々難しいかもしれない。



駅の奥(一番北側)に黄色いデュワグカーが留置されていた。
途中でオッサンが乗用車でやってきて乗り込んでパンタを上げ何かをして去っていったので、廃車されて放置されている訳ではないようだ。
駅にはgoogleストリートビューによると少し前までとても小さな愛らしい駅舎があったようだが、今は券売機があるのみ。
※券売機は使用停止だった。
横に天幕のマーケット?があり、訪問時はお婆さんが1人、ハチミツなどを売っていた。



アラドに繋がる西へ向かう部分は道路脇の専用軌道になっている。



線路状態はこんな感じで日本では到底なさそうな程度
乗り心地はどんな感じなのか、廃線寸前なのではなどと想像してしまう・・・
ルーマニア版「消えゆくローカル線」という感じ。



ルーマニアの町は新しい建物は少ないが、ゴミなど少なく綺麗で好ましい雰囲気でした。

西へ10分くらい歩くとCFR(ルーマニア鉄道)の線路を横断する陸橋があり、線路もこの橋を渡る。
この横に昔の車庫?があり、これが鉄道博物館になっている。



そこに置かれているティミス2
1980年代にルーマニア、ティミショアラで開発されたトラムだが、品質に問題があったらしく今では全都市で引退済。
ちょっと貴重らしい。
横の庫内には開業時の電車などが保管されているらしいが、訪問時は開いていなかった。



奥には未整備の高床式の車両群が放置されていた。
これらはなんと92年まで現役で使われていたらしい



手前には最近まで使われていたと思われるタトラ
アラドのはT4型というらしく、タトラの中でも珍しい模様。
顔が凹んでいるので事故って使用停止になったのだろうか、しかも脱線状態だった。

博物館はgoogleによると電話して管理人の都合がつけば入れてくれるらしい。
ルーマニア語が分かる方はぜひ挑戦してほしい。



橋を渡るとギオロク湖がある。
保養地になっていて夏はにぎわうらしい。



訪問時は釣り人?が2人いただけだったが、こんな感じに混雑するようだ。

ちなみにCFRにもギオロク駅があり、アラド~ギオロクで20分6レイで行ける。
郊外電車だと1時間超11レイなので全く勝ち目がない。そういう点でもこの路線が存続できるか心配ではある。
※ただしCFR駅は町中心まで歩いて15分くらいかかるし、前記事のとおりアラド市民は郊外電車は大体無料で乗れる模様。

(つづく)

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