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Channel: 工場長の製作日誌
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ころころ動力で走る小型貨車をつくる

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さて、今回は木曽林鉄の小型貨車
2軸で片側にしか扉の無い単純な「箱」で、ちょっとした荷物の運搬に重宝されたようです。
先日入手した津川の酒井が
「走らない!」
ということでいっそダミー化し、動力付きの貨車に押してもらおうというコンセプトです。
・・・肝心の機関車はまだ手つかずですけどね・・・



長さをころころ動力に合わせ、幅は機関車より広く客車より狭く。
実物よりやや長めになったようですが、案外いい感じにまとまりましたので参考までに。

ところで2軸の小型貨車は全部で11両。廃止後は物置になったものが多数あったようですが現在はすべて撤去されていると思われます。
・・・最大寸法などの情報が知りたくても手に入らない状況です。
J社やM車などのキットを参考にすればいいのでしょうケド・・・どの程度デフォルメしているかな?



図面から、0.5ミリのプラ板に1.5ミリ幅で筋彫りした板をベースに、角棒など使い立体にしていきます。
軸箱はトーマさんの木製運材より流用。
・・・なかなか良いお値段なので、余剰のN用台車を使った方がいいと思われます(笑



この手の木造車は実物の材の組み方・段差に注意して組み立てていますが、図面通りに組むと長さが1ミリほど不足することが判明したため、妻板の組み方を変更し実物と異なってしまいました・・・
・・・まぁ違和感があんまりないので良しとします(汗



屋根は以前作製したB客同様に、0.3ミリのプラシートを二枚重ねて丸くしています。



カプラー?もトーマさんの運材台車より。
タンク車と連結して走行テストw
サイズもちょうど良さそうです。





よさそうなのでジャーマングレーに塗装し完成!
寸法もテキトウだし「ユーレイ」なので実際には存在しない12番を振ってみました。
調子は順調。ただ、ころころ動力は構造上連結させるのが大変なので連結器をもう少し考えた方がいいかもしれません。

あとは機関車の改装を待つのみ?

遠山郷しらびそ高原の遠山林鉄B客 (写真帳)

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標高1918mのしらびそ高原に遠山森林鉄道で使われていた車両が保存されています。
酒井製機関車No.79とB型客車4号、それに運材台車1組の編成。







79号は前面真ん中の窓がHゴム1枚のタイプ。
だいぶ窓ガラスが失われているものの、塗装がなされておりそれなりにキレイ。





内部。窓が無いのでよく見えます(汗
気が付いたのは屋根
頂上部が木製で、上から薄い金属板で覆って仕上げてあります。
どうしてこのような仕上げなのかは不明ですが、写真を探すと木曽にもこのタイプがあります。




B客の4号
木造で年々歪みが酷くなってきています。
なぜかハエが発生してるし・・・
・・・このままでは数年内に倒壊してしまいそうです。



木曽管内にいた客車と同一のようです。
腰板の横羽目板は6枚。





車内
窓上にあるのは網棚ではなく掴み棒?
扉は腰部分の板が2枚の物と3枚の物が使われています。





かつて塗られていたペンキが露出している。
上が黄色で下が青緑?
現役時代は朱色と青のツートンだったようだが退色したものか?



台車は後ろの運材台車と共に板バネのついたもの。
これは木曽と異なります。
また木曽のには出入りのため左右に張り出すように鉄板が貼られている(全部かどうか不明)のですがそれはありません。

(2016年10月16日訪問)

明延のあかがね号(明神電車)写真帳

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明延鉱山の探検坑道出口に1号2号機関車などと共に保存されています。
明神電車の解説版がありますが、個別の車両についての解説は特にありません。



運転台側の車輪がデカいのが特徴です。
駆動部分をほかの機関車から移植した模様・・・





後姿
窓には格子が設置されています。



車内
・・・ガラスが曇ってよく見えません
後部にもヘッドライトがあるとおり後ろ向きでも使用されたと思われますが、この配置で後ろ向き運転は疲れそうです。
というか運転席から前方はほぼ見えないw



前面
カタチは後ろと同じ
フレーム真ん中がやや凹んでいる気がするのですが事故でしょうか?



無造作に立てかけられていた掲示
あかがね号の乗り方のようですが、どこに掲示してあったのでしょうか?


訪問日:2016年10月2日

石川県森林公園の木曽林鉄(大B・カブース他)写真帳

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石川県津幡町の森林公園に木曽森林鉄道の車両が保存されています。
キャブフォワード140号機+大B客車+運材2組+制動車
のなかなか長い編成です。





酒井C4型のラストナンバーの140号機
なぜかピンク色です。
車内に立ち入ることが出来る珍しいC4ですが、程度はとても悪いように思います。



次位の大B
ここだけ屋根がかけられていて程度は非常に良好です。



車内も手入れが行き届いており快適





伊豆にある職員室仕切りの付いた大Bとは材の組み方が多少異なる。
柱がチャンネルで補強されていたが、後天的なものか?



屋根トタンの貼り方





台車は板バネの付いたもの



その後ろの運材とカブース
かなり朽ちてきている・・・









箱部分の寸法はL×W×H=1270×1870×2250
台車のブレーキハンドルの付いていない方に200mm寄って乗っかっています。

腰部分はベニヤ板で覆われていますが痛みが激しく傾きつつあります。



台車は板バネ付の物



塗装が剥がれて元の鮮やかな赤が見えました。

プラ板スクラッチの窓の工作(大B型客車その1)

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人を載せる鉄道車両にとってまぁ必須アイテムと言っていい窓
スクラッチする場合「窓抜き」は結構厄介です。
カッターで切る、彫刻刀で押し抜くなどなど…
直線・直角・垂直・水平というのが一目でわかってしまい、出来栄えに直結する部分と思います。


今回プラ板で作成する場合に、楽そうだなぁという方法を思いついて試してみたのでご紹介します。
・・・もしかしたら使い古された技法かもしれませんがw


作っているのは木曽の大型B型客車
鉄道車両にしては窓は少ない…のですが、不精な工場長は何とかして楽しようと考えたのです。



デザインナイフで「四角く箱型に切り抜く」というのは結構難しい
というわけで窓枠の下辺は最初にカットしてしまい、凹状にカット!
こちらの方がはるかに速く仕事が進みます。



B客は鉄道車両では珍しい?引違いの窓を持つので、2段窓ではないですが2枚貼り重ねて表現



下辺の窓枠は後で接着する訳です。
紙ではなかなか難しいですが、プラなら流し込みの接着剤で簡単に接着できます。

継ぎ目が目立つのでは?という疑問もありますが、ヤスったりサフを吹いて塗装すればさほど目立たないはず。
他の部分に凹凸を付ければ平坦な継ぎ目など気にならないと思います(個人の感想ですw)





調子に乗れば窓開けも自由自在です。

大B客車をつくる その2

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色々な場所を転々としまして、製作所の作業はしばらく停止していました。
風来坊もかっこいいなと思っていたのですが、やはり「根拠地」は大事だなと。



さて、しばらくぶりの工作
腰部分に使うエバーグリーンの筋目板が余るので普通サイズのB客も作ることにしました。
大B同様の工作で窓を作製。



窓部分に続いて腰板
先述のとおりエバーグリーンの筋目板(0.75ミリ間隔)を下に接着
・・・これは職員用室の仕切り付きの大Bで、台枠部分が露出しない珍しい構造になっています。



一般的な車両は腰板の下部に台枠が見えますので、2ミリ×1ミリの角棒で表現しました。
羽目板を押さえる角棒?は0.3ミリのプラシートを細く切り、切断面が見える様に貼ることで0.3ミリの帯状に見せています。

上の方に見えるのは岩崎レール製の鋼製B型客車



こちらは工法が全く異なり、いさみやの紙をクラフトロボで切り出して作成しています。
試作的意味合いが強いもので、切り出して暫くほったらかしだったのですが勿体ないのでこれを機にw
結果ですが、私が人力で切り出すのに比べると角が若干甘いですが模型としては十分です。何より楽チン。

屋根やシルヘッダーはプラ材を使用しています。

猫屋線を見る(レビュー)

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ナローファンとご新規さん?が不安と期待を寄せた猫屋線
いよいよ流通となりました。

当製作所も予約分を入手。
とりあえず見たことを書いてみます。



鉄コレ定番?のダミー線路
不規則な枕木など軽便らしく作られておりなかなか楽しいです。





車体の仕上がりはこんな具合
・・・例によって個体差があると思いますが(汗

パッと見た感じは「鉄コレ第1弾」というよりはあの「街の風物詩」の路面電車シリーズに近い印象を受けました。
・・・たぶんサイズの問題だと思います。
あとちょっと驚いたのがバス窓客車のサッシが無塗装であること。
個人的には印刷が乱れているよりは嬉しいのですが・・・気になる方は車体色か銀色で塗ってみましょう!

台車は新規のもの。キハにはエンジンの表現がありますが、想像していたよりアッサリ。
・・・こちらも気になる方は替えて下さいという事かな。





車体内部はこんな具合
キハの一体成型の窓ガラスパーツはカッチリ嵌っていて外すのに苦労しそうです・・・汗
そして、何故か客車だけ屋根が車体と別パーツ!なんか不思議w





キハの床板は動力の関係でN用パーツ+スペーサーという構成ですが、客車は新規作成のもの。
客車の床板にアーチバーが付けられるような穴が開いているのが気になるところです!


このシリースで物議を醸している?のが1/80という縮尺
ナローでは1/87が現在主流なのでどうなのかというところですが、



手持ちの津川の西大寺と並べるとこんな感じ。
なんというかまぁアリなのでは?
津川のはデカいというのはまぁその通りですがw

ちなみに私の自由形(1/87を想定)と繋げると



想像通りやや大ぶりになりました。
同じような車格を連結した場合、幅・高さ共に差が出るとやはり気にはなりますね。

個人の意見ですが
・単品なら問題ない
・新規参入者にはモチロン問題ない
・大きい方が工作し易い
という事であまり気にする必要はないのかなと。

それよりほぼ無加工で遊べるナローモデルの登場は相当のインパクト。
今後に期待したいところです。

木曽のカブースをつくる

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いよいよ12月。冬目前。


先日石川で採寸した木曽林鉄の制動車をつくってみました。
・・・B客のついで、余る端材での作成です。



いつも通り0.3ミリのプラシート、エバーグリーンの角材、0.75ミリピッチの筋入り板を利用しています。



端部の蒲鉾型の幕板ですが、今回はCADで作成した図面を使い、イサミヤの0.5厚の工作用紙をカッティングマシンでカットしたものを利用しました。
この部分だけ紙なのはどうかなとも思うのですが・・・まぁたぶん大丈夫w



屋根は0.3ミリのプラシート3枚重ね。





台車はトーマモデルワークスさんから新発売の木製運材台車
・・・先日作成した小型貨車に利用した残りです。

デッキ部分も小型貨車の側面板に使ったプラ板の余り。
そのため板の枚数が実際と異なります・・・
屋根下の四隅を角棒を使って整形、黒い瞬着で隙間などを埋めました。



サイズ的にはこんなもんかな~
という事で塗装。
理髪車と同じくGMの京急赤で塗装しました。





木製台車の色に手こずりましたが、一応それらしくなりました。
いつの日か運材列車の最後尾につなげて遊びたいと思います。

アルモデル 協三10tDLをつくる

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お手軽に作れる機関車がほしいなと、木曽139号タイプを購入
ストレートにL型機として組み立てました。



まずは部品の切り出し。
私なんかは真鍮キットの部品を切り出しつつハンダ付け・・・というのが途中で嫌になっちゃうタチなのでw
最初に切り出しておくと捗ります。
・・・でも、パーツ数が多い場合はこの手法はやめた方がいいですね・・・



そして各部品を接合
ハンダ付けは得意ではないのでどうしても継ぎ目が・・・もっとハンダを盛ればいいんですがね。
ホワイトメタルのグリルの接合に合わせて瞬着で窪み等も合わせて埋めてしまいます(ゴマカシ



屋根やボンネットは裏に曲げのための筋があり、曲げると表からも見えてしまう部分があるのでヤスリでこすって消しました。
キット付属の他に追加した部品は手すりと煙突くらいです。





そして木曾の協三の特徴?である前面の手すり
強度的に心配だったので左右繋げて作製
ボンネット左右に穴をあけ、0.5ミリの真鍮線を通してから曲げています。
台枠にも穴を開けて線を差し込みますが、塗装や分解に難があるのでこちらは接着しません。

そして塗装





http://www.dagashi.org/tro/kiso03.html

こちらの4枚目の写真の奥の機関車がおそらく139号機だと思うのですが、緑色に塗られているのでこれに倣っています。
・・・個人的に緑色が好きなのが大ですw



前作とツーショット
同じキットでいろいんなカタチに(キット付属の部品だけで)作れるのは魅力的ですね。

初めて地面した

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2017年が始まりました。
本年も当ブログをよろしくお願いいたします。
・・・たまに来たら新しい記事が色々・・・と言う具合に投稿していきたいと思います。

さて、今回は当工場初の地面ネタです。



とはいえこんな小規模!ナロー1両の「お立ち台」です。
とある企画のために100円ショップで購入した10センチ四方のショーケースにまとめました。



走らせないのだからという事で、毎度余る鉄コレのレールをカットしてケースに収めて使用。
車両はこないだ製作したカブースと運材台車としました。
・・・編成の長さをイメージさせたいので、運材台車は片方のみとして斜めにカットします。





材木はコレ!と100円ショップで買った木の枝?を使用。
・・・使ってみたのですが、使えるような太さ・長さ・カタチの枝があまり入っていないので、その辺で拾ってくるのが賢明だと思われますw
このサイズでは木を入れるのもどうかなと思いまして、その辺で拾った石を配置してみました。これは木工ボンドで固定します。



そして土を表現。
レールと枕木は予めこげ茶で塗装。
そこに、その辺の崖で採取した真砂土と石膏粉(画材屋で購入)を適当に混合した土を散布
刷毛などで均したら霧吹きで水をかけて濡らし、石膏で固めてしまう魂胆です。



水を撒いた直後。
一日乾かすとまぁ満足の固着具合でした。
・・・が、思ったより白い・・・ので、塗装!



Mrウェザリングカラーをエアブラシで吹き付け



タミヤの墨入れ塗料を線路周りに染み込ませるようにしました。
・・・結果は上々。個人的には満足です。ウェザリングカラー万歳(笑)


続いて草を生やします。

使用したのは猫じゃらし



根元からカットして行くと束になって取れるので、こいつを木工ボンドで地面に置きます。



いい具合です。
イメージは晩秋。もうちょっと早い時期をイメージするなら緑っぽく着色するのもアリでしょう。



最後にコースターフをまぶし、スポイトでボンド水を撒いて全体を固めて完成!
荒野を行く運材列車のイメージです。
・・・ちょっと西部劇の舞台なんかをイメージしているのは内緒ですw

浦森林鉄道の面影

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工場長は遠山林鉄ばっかり行っている訳ですが、伊那谷には他にも森林鉄道が存在しました。

その一つが伊那市長谷にあった浦森林鉄道
昭和14年に浦国有林に敷かれた森林鉄道です。
昭和36年の三六災害で致命的な被害を受け、昭和39年には廃止となったようです。

使用された機関車は廃止後に遠山森林鉄道に移動し、現在梨元に保存されているものも浦森林鉄道を走った機関車だそう。
伊那谷と木曽谷の機関車は営林署間の移動が結構見られます。

沿革や全線にわたるレポートは他のブログ等には敵わないので、ワタシのはお散歩記事ですw



今回歩いたのは地図の部分(地理院地図にルートを手書き)
浦集落からこの鉄道唯一のトンネルと、一番の見せ場のアーチ橋を目指しました。
(ピンク線が往路、緑が復路です)

ホントは浦分校跡すぐの分岐から下に降りたかったのですが、
下へ向かう道が廃道っぽい&車を置く場所がない
という事でだいぶ離れたところからのスタートになりました。
・・・でも結果的に面白かった?

車を置いた場所は段々に平場の築かれた場所で、集落跡のよう。



特に深い沢ではないのですが、水がドンドン流れています。
そして下に降りる道に入りしばらく行くと、



石垣が現れました。
ちょうど車を止めた場所の下あたり。
やはりこの辺りには人が暮らしていたようです。



穏やかな朝日だけはここに人が住んでいた頃と同じ。
この地域特有の緑色の石の石垣・・・最高です。

さらに降りるとかなり開けた場所に・・・
そろそろ第一の目標である戸草にある吊橋が見えるかなと見下ろせば



お、ありました!
だがしかし!



比高がありすぎるw

道なりに行けばたどり着けると思ったのですが、道はどんどん南下するし、現在地の下は崖になっていて、折り返し吊橋へ向かうとは思えない・・・
ちょっと間違えたようです。
気を取り直して北へ戻り、吊橋への道を探します・・・



・・・正しい道はコレのようです。
橋の両側の路盤が流失したもの。
ここからは道幅が一気に狭まります・・・



が、所々にこのような路盤が現れるので、元々は荷車程度は通る道のようでした。
(自動車が通るには勾配・九十九折れがきつすぎる)



無事に吊橋へ。吊橋も健全な状態でした。
・・・どこにも銘板も橋名板も無いので「戸草の吊橋」としておきます(汗)
これを渡ると戸草という場所に着きます。
かつては停車場があり、三六災以降はここが終点だったとのことです。



吊橋から見た戸草
・・・現役時代の写真を見たことがないので、当時の面影があるかすら分かりませんw

戸草には河原から一段上がった所に広場がありました。
そこから上流側を見ると



上の道へ登っていく車道の下になにやら小さい平場が・・・
怪しいので進んでいくと



切通しになっており、やはり林鉄の路盤でした。



良い切通し!松の木が廃線からの時間を物語ります。


・・・次回、トンネルとアーチ橋は姿を見せるか!(前後2回予定)

浦森林鉄道の面影(完)

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さて、旅日記の続編



前回の切通しを抜けると・・・



「スパッ」
路盤完全流出・・・
ここは獣道を頼りに頑張って進みます。

進みますと・・・





この路線唯一のトンネルが姿を現しました。
「瀬戸峡」と名の付いた極めて切り立った峡谷の岩山を貫いていました。
・・・反対側でも土砂崩れが起きており、残念ながら閉塞&湛水しています。

トンネルが通れないので、このまま進むと峡谷の中腹を歩く・・・という事になるのですが、とても無理!
なので直上を通る林道へ逃避!
・・・地図読みでは50mほど直登したようです。



生きている林道へ「生還」



写真がヘタクソですが、この岩山の中をトンネルが通っていました。



林道から見下ろす瀬戸峡
眼下の緑色の木の生えているあたりがトンネル反対側出口付近ですが、完全に埋まっているようです。
対岸もかなりの断崖です。




林道にはおなじみのレールで作られたガードレールが見られました。



そして、トンネルを抜ければ見事なアーチ橋があるはず、と見下ろすと・・・



ありました!
林鉄にしてはかなり立派です、前後もコンクリート製の桟橋?になっています。

しかし!降りられない!!
・・・林道に登っている途中から予感はあったのですがw
林道からこのアーチ橋へアプローチすることは不可能のようです。
戸草ダム調査用の足場が以前はあったようですが、現在は何もありません。


撤収!
林道からの接近は無理なので、戸草へ撤退。
時間もあるし・・・と河原を瀬戸峡方面へ向かいました。



幸い河床は堆積が多く、比較的平らになっていて安全に進めました。



が、トンネルの真下付近で渡渉が必要な場所があり(と言っても深さは20cmもありませんが)、氷点下ではちょっと危険なのでこれまた断念。
・・・写真奥のカーブの先にはアーチ橋があると思われます。

行くなら夏にしましょう・・・という事で今回の探検は終了です。


最後に、美和ダム管理所にて旧版の地形図が閲覧可能でしたので、今回の旅の答え合わせを。





森林鉄道が描かれた地形図は昭和27年の応修版。
実線の片側に棒が書いてある線が浦森林鉄道です。
やはり私が集落跡と見た場所は「奥浦」集落だったようです。車を止めたのが集落最上部、道を間違えたのは下の方のようです。
・・・想像以上に人家があり、桑畑や田んぼまであります。
「前浦」は現在の「浦」集落
浦分校が浦集落の一番奥に立地しているのはもちろん用地の関係もありましょうが、学校より奥から通う子供たちもあった事の証しなのでしょう。

「小瀬戸峡」には林鉄の橋が。これがアーチ橋です。
トンネルは書かれていませんが、あの断崖はトンネル無しで通過は考えにくいので、遺漏と思われます。
「小瀬戸峡」がいつの間にか「瀬戸峡」になっているのも面白い所。

「戸草」にはやはり橋が描かれています。
「戸草」「塩平」「割芝」といった集落の子供たちはこの橋を渡って学校へ通ったのでしょうか?

こうして古い地形図を見ると、今では無人と化した山奥の大勢の人達の暮らしが見えてきます。
海外産の木材と、やはり海の向こうからやってくる石油によって、これらの集落からは人が出ていきました。
三六災が引導を渡したのは確かでしょうが、既にそこに暮らし続ける利点が無かったのでしょう。
ここにいた人たちはどこへ行ったのか?
そんな事は分かりませんが、石垣だけがそこでの暮らしを伝えていました。


※今回探索した土地は県有林・国有林です。落石や野生動物など危険が多いので、万一真似して生じた結果については責任を負いかねます。
無理せず、迷惑かけず、自己責任で・・・

木曽C型客車の車内

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年末に発売されたトーマさんのC客

先回の木製運材同様の雰囲気の良いキットです。
お手軽にこの手の車両を入手したい方にはうってつけ、素組でも塗ってしまえばレイアウト栄えすることでしょう。

・・・しかし、床板が無い!笑
仕上げてしまえばあまり目立たないのかもしれませんが、窓から車内を覗けば地面が見えてしまいます。
※プラ板で塞ぐように説明書に指示あり。

せっかく床板を作るのなら、と内装にこだわり始める方もいるかと思いますので、長野市の中部森林管理局に置いてある車両の車内を。



このタイプのC客はここの他、開田と赤沢に保存車があります。





車内には転換式の座席が9席
椅子は緑に塗られていますが、赤沢のものは水色です。・・・水色が当時の色?
脚が結構凝った作りになっていることに注目
・・・まぁ自作で再現する方はいるか分かりませんがw

車内真ん中に電燈が1個、棚も両側に有ります。



ところでこのキット、床板を入れようとすると屋根を塗装後に接着する必要が・・・
台枠部分をいったん切って組み立てるのが楽か?
「思い通りのモノ」を作ろうとすると色々考える所のあるキットです。

とある山の事務所

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下伊那の古い峠道の途中から分岐する林道を車で数分進んだ山の中
・・・堂々の2階建ての建物がありました。
いわゆる「造林小屋」はたまに見かけるのですが、2階建てとなると「小屋」というよりは事業所であり、ちょっと珍しいので記録。

この場所は民有林ですが直轄治山事業が長く行われている地域なので、営林署関係の建物かなと思ったのですが、少なくとも今現在は市または財産区が管理しているようです。
もっとも、すぐそばに森林管理局の詰所があるので縮小に当たって地元に譲与された施設という可能性もあります。
ちなみに財産区と同名の廃集落(S41年集団移転)があるものの、古地図を見ると位置はさらに上流なので関係は薄そうです。
・・・まぁ詳しい事は私には分かりませんので、いつも通り「今の状態」を紹介。



正面玄関
2階建の建物の前部にくっついたような入口で、この部分だけ薄緑でペンキ塗りされています。
内部は事務所風。比較的新しい資材が突っ込んであったので、ここだけは物置として使用されているようです。



どこかで見たようなカサ



鬼瓦(トタンですが)部には地名「松川入」を図案化した意匠が使われているなど、結構いい作りです。
・・・営林署がこういうことするんだろうか?という疑問はあります。



側面
2階部分のみ瓦棒葺きで、あとは平板葺き。
庇が雪で壊れているものの、あとは概ね現役時代のままの模様(こちら側は)
2階建て部分は宴会できそうなw畳敷きの大部屋になっており、生活スペースの模様(恐らく二階も)。
・・・今は無人の山奥ですが、かつては山仕事の人々が大勢出入りしたものと思われます。



この古い窓ガラスの反射の具合が好きです。
太陽が出ている内は部屋の中は暖かそう・・・





裏手に回ると反対側の平屋部分は屋根が盛大に破壊していましたw
庇同様に、2階から雪が落ちるのでしょう。
内部の様子はわからないので、この正面向かって左に伸びた部分がどんな部屋なのかは不明です。
小さい窓は便所、あとは・・・風呂か台所か?あるいは事務室かもしれません。





オマケ



すぐそばにあった2階建ての建物
こちらは純然たる宿舎のようです。
妻面のオレンジ色っぽい部材は鋼材なのですが、見たことのない建て方です。
・・・今でいうプレハブなのでしょうか・・・?

木曽C・B型客車をつくる(トーマモデルワークス)

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以前からチラチラ出していた岩崎レール製B客と、トーマさんのC客が完成しました。





車内は何とか椅子を作ろうと画策
0.5ミリ0.3ミリのプラ板を切り出してそれらしく作りました。
背もたれ部は真鍮線+プラ板の背もたれが一番それらしいとも思いますが、一部金属だと接着や塗装が面倒なので写真のようにオールプラ製としています。
脚は彫刻刀でカーブを付けています。





みな同じ角度になるように注意して接着。
転換式なのでバラバラに向けています(といっても9席なのですが…)
塗装後に背もたれのシートを接着して仕上げました。



旧作の床屋と比べても遜色ない仕上がり。
・・・屋根は着脱式としました。




こちらはクラフトロボで切り出したペーパー製の岩崎レール製B客
手摺と縦雨樋は真鍮線で作製。



車内の椅子もそれらしく作りました。


続いて塗装
C客の車体はキットそのままです。
・・・窓のバリとか気になる点は無い訳では無いのですが。



まずクレオスのあずき色にマホガニーを加えた濃い目の赤で塗装します。
そこから
・B客はねずみ色に赤を混ぜた色
・C客のうち1両は京急赤を軽く上塗り
・もう1両はB客のねずみ色を軽く上塗り
と3両で異なる色合いにしてみました。



こんな感じ。
実車の「赤」も色調は結構バラバラなようです。





岩崎レール製客車
他とは明らかに異なるグレー?紫?のような色合いの再現に挑戦しました。
(これの他にもこの色の客車は少数いたようです)
上で紹介したように塗り、わざとムラを出しています。その後クレオスのウェザリングカラーで茶色く汚しました。

退色したというよりは、赤の上からグレーを塗ったのでは?というような色です。
・・・まぁホントのところはわかりません。





ジオラマを走らせる分には車内は作らずとも十分かもしれません。
・・・こんな列車を見てみたかったものです。

乗工社 酒井型DLの加工

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いくらか日が長くなってきました。(泰阜村)




さて、オールドファンならご存知?の乗工社の酒井を入手しました
組立済の写真の状態。動力はPU101、キャラメル動力時代のものです。
・・・ビクともしませんw
おまけにモーターを固定するツメが折れてます

折れているのでどうしょうもないしと



モーター換装作戦です!
古い動力ですが未だに部品単位で出てくるのは非常に助かります。
このモーターホルダーを使ってイマドキのモーターに交換。IMONからも新モータが出ていますが、同じ寸法だったため津川の酒井から押収したwモータを使用しています。(ウォームは写真のものに交換)



交換した状態がコレ
・・・一応走るようにはなりましたが全く不完全。
聞く所によると集電板を新型にすると良いとの事。ステンレスの集電板にハンダ付けるの苦労したのにナァ・・・(泣





という事でまたまた新品の部品を入手して使用。
カンタンに交換できます。

試走したところ、ホントに見違えりました。効果テキメンです!
走らず死蔵しているPU101をお持ちの方、試してみてはいかがでしょう?




塗装は木曽林鉄仕様に。
この製品は実車の倍とはいかないまでも相当大きく、特に幅がありすぎるのでちょっと似ているとは言い難いのですが、この色にしてしまえばまぁそれなり?



何はともあれ、我が家に「走る」木曽の酒井がやってきました。
山奥へ向け出発準備完了?

乗工社の客車

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今しばし寒い日が続きそうです・・・


さて、念願の乗工社の客車が手に入りました。
頸城のハと、木曽のB型客車です。
・・・未組立のキット状態やメーカー完成品はプレ値になっていますが、キット組立とか組み掛けはまぁてを出しやすい値段ですかねぇ。


早速分解



頸城の客車はこんな感じ。
台車はPECOのモノを利用しています。
・・・自社のもあった気がしますが・・・?詳細不明です。



B客の台車は側面がドロップ製の古い製品。
ブレーキハンドルが丸いタイプですが、木曽にこういうのあったのかな?


・・・さて、リニューアル

頸城の客車はフリーの塗装になっており、まぁフリーでもいいのですがせっかくなので頸城色に。
シンナープールに一晩漬けて総剥離。
クレンザーで洗浄して塗装。GMの12番とガイアのぶどう色1号を採用しました。



ちょっと苦労しそうな窓枠ですが、黄色を先に塗ったところ思いのほか楽でした。


B型客車は車体の塗装はまぁまぁだったのでレタッチの上、先日のC客の塗料を薄く塗って明るいトーンに。
台車はボッテリした塗装だったので剥離。何故か銀色で塗った上に黒が塗られていました・・・



屋根と台車を黒(とジャーマングレーを混ぜたもの)で塗装。艶消し仕上げにしました。
台車がシャープになりパッと見の印象が良くなりました。

木曽林鉄 開田の保存車

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以前も紹介した(ような覚えがある)木曽町開田資料館の保存車に動きがありました。
機関車+C客+運材台車という編成だったのですが、建築工事に伴い客車と台車が動かされています。





客車と台車は道路脇の空間に置かれています。
・・・機関車は重いから移動させなかったのか?
写真のように仮置き?のような状態なので、工事後はまた元に戻されるかもしれません。
・・・撤去ではないと思いますが果たして・・・?



こんな感じで置かれると現場小屋みたいですねぇ。




ちなみにちょっと気になっていた車内ですが、ロングシート?でした。
みな転換式の椅子だと思っていたのですが、現役時代からこのタイプもあったのでしょうか?


訪問日:H29.2.26

四日市へ電車を見に行く

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お休みを利用して、四日市あすなろう鉄道を再訪しました。
お目当てはもうすぐ引退?のサ122。モニ220の最後の生き残りです。

四日市駅の高架下で電車を待っていると、運よく西日野行きの電車がサ122を含んだ編成でした。





真ん中の角ばった車両がサ122
製造から70年近く、他に2両いた仲間も新車に交代して姿を消しています。
・・・最後の1両も間もなく廃車される事でしょう。







内部・西日野の2系統の分岐する日永駅にいるとかなり頻繁に電車の出入りが。
・・・前回と比べると、構内踏切が更新され、変電施設の設置工事が進んでいました。
車両のみならず施設も着実に更新中です。(ここまで日永駅付近で撮影)

この日動いていたのはパステルカラーの2編成と、更新第1編成の青い編成(なろうブルーという愛称がついているらしい)。更新第二編成は内部車庫で休んでいました。



あすなろうの車両は3両編成が4本と、他に2両編成が1本ありますが通常は運用されず、検査時の組換え用?と思われます。
・・・ク160は未更新が最後の1両なので、次はこちらが更新対象でしょうか?



(内部駅付近にて)


最後は私のお気に入りの赤堀駅



駅舎脇に古木があり、成長に従って?小さな駅舎が傾いています。



全体に錆色になった空間。こちらもレールが交換されていました。(赤堀駅)



帰りに乗った電車は試験期間で下校が早いのか高校生で満員。
とても小さな電車でも頼もしい限りです。(四日市)


訪問日:H29.2.27

井笠タイプのナロー客車3(完成)

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(大鹿村)

夏の初めに作っていたものをやっと再開。完成へ漕ぎ着けました。
http://blog.goo.ne.jp/matsumoto-works/e/223cd0761a26a445c8940bdd0b2a2185
http://blog.goo.ne.jp/matsumoto-works/e/675fc8490cf087d72d73b4a426360d5d
これの続きです。



ある程度整形が出来た屋根に溶きパテを塗ったくりさらに紙ヤスリで整形。
整形したら500番のサフかけ→ヤスリの繰り返し。
マスキング等の必要はないですが、極力500番のサフは車体側面には付かないように・・・
雨樋など紙部分をヤスると毛羽立ちが生じやすいので注意。
・・・剥がれたら瞬着で復旧します。


最後に上屋根部分のカンバス押さえを接着。
端部は下屋根の厚みを考慮していないので、適当にカットする必要が・・・
もうちょっとビシッと作り込みたいところですが。


説明は簡単ではありますが、これがなかなか面倒な作業…という事で作業が止まっていたんですな(汗




後は丸屋根同様
デッキ内の仕切りを瞬着で接着してマホガニーサフから塗装を。
茶色はサフの色、クリームはGM。
・・・今思うとちょうど関西急電みたいな色です。



ジャーマングレーに塗装した台枠部と床下を組み付けて完成。



床下は鉄コレの床下を短縮し、スペーサーを噛ませて作製しています。
台車も鉄コレの旧型気動車用です。




という事で初の「自社発注」キットから作成した客車群が完成しました。
気付けば完成までに猫屋線の登場で随分周囲の空気が変わったような感があります。
この「架空鉄道」はナローにしては立派な、電車を運用する電化私鉄というイメージだったのですが、路線の格は猫屋線が目指すものと殆ど同じような…
折角なのでもう少し小規模な鉄道として再度練り直すのもアリかなと思っています。
・・・幸いこの客車は電車より機関車の方が似合いますし。



【お知らせ】
当キット(IORI工房様に製作委託)を少し多めに作製したので、次回の鉄道模型市で少数を頒布予定です。
IORI工房のキットをサクサク作れる方なら作れるかなと思いますが、屋根と床下を自前で用意する必要がある分難しいかもしれません。
詳細は決まり次第またこのブログでご案内します。
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